皮脂腺破壊治療はテカリ、ニキビを治す最後の砦と聞きました。本当に効果はありますか?
東京の某美容クリニックで皮脂腺破壊を計6回やりました。体験談から解説します。
前置き
皮脂腺破壊治療とは、皮脂の過剰分泌を抑え、肌のテカリやニキビを改善する治療法です。顔中ニキビで何をやっても改善しない人が最後の砦として行う治療でもあります。
皮脂腺破壊を鼻、両頬3回ずつ実施【ニキビ、皮脂は消えたか?】
顔全体から出る皮脂と毛穴の開き、ニキビをキレイにしたくて、某美容クリニックにて皮脂腺破壊治療を鼻、頬それぞれ3回ずつ実施しました。
治療から1年経過しましたが、実感している効果は以下のとおりです。
- 術前と比較して皮脂量は変化していない
- ニキビも普通にできる(むしろ増えた気さえする)
- 毛穴は以前と変わらず小さくなっていない
- 治療部位から汗をかかなくなった気がする
はい、こんな感じです(笑)
残念なことに、全くといって皮脂、ニキビが改善したとは言えない結果に終わりました。
なぜ皮脂腺破壊の効果が出なかったか?
それは僕の肌質が不向きだったから!
皮脂腺破壊治療で効果の出る人、出ない人を次で解説します。
汗をかかなくなった
皮脂腺破壊治療を施した部位(鼻、両頬)から、汗をほぼかかなくなりました。汗は体温調節をしたり、老廃物を体外へ排出する大切なものです。
ある日、サウナに入ったら、体の全身から滝のような汗をかいたのですが、なぜか鼻と両頬だけ汗がかけませんでした。
皮脂を抑えるなら…
皮脂腺破壊は高額であり、危険なデメリットもあります(後述)。
外出時に皮脂を抑えるだけなら、「オイルプロテクト」を試してみるのもアリかと。
男性用ですが、女性も普通に使えるようです。
皮脂腺破壊治療後の経過
参考までに、皮脂腺破壊治療を受けた後、肌に起こる変化について解説します。
おおよそ次のとおり。
- 術後は施術部位が腫れ、赤みが出る
- 施術の翌日にかけて、ニキビが大量発生する
- 施術後2週間~3週間の間は焼いたことによる乾燥が続く
- 乾燥が治まってくると、再び皮脂の分泌量が増えてくる
というのが、僕個人に現れた症状です。全部で6回やりましたが、6回とも上のような順番で同様の症状が出ました。
人によっては期間や現れる症状が異なるかもしれませんが、だいたいこんな感じかと。
施術直後は黄色ニキビが大量に現れます。これは処理した方が良いので、ニキビ取り棒でひたすら潰していました。
また、皮脂腺破壊は毛穴内部の皮脂腺を電気で焼いているので、施術後2~3週間くらい(人により異なる)は毛穴が乾燥します。乾燥するので、ほとんど皮脂が分泌されない状態がしばらく続きます。
そして、乾燥が治ってくると、また皮脂が出てくるようになります。この段階での皮脂の分泌量が、以前に比べて減っているかをチェックします。
どこのクリニックでも、だいたい数回の治療が必要となります。1回だけでは効果が出ないことが多いようです。
皮脂腺破壊で効果の出る人/効果の出ない人
皮脂腺破壊治療で一定の効果を得られる人、そうでない人が存在します。
※クリニックの看護師さんが言っていた判断方法です
- 皮脂の質がサラサラの人
- 皮脂の質がドロドロな人
皮脂にはサラサラタイプの人と、ドロドロタイプの人がいます。
サラサラタイプの皮脂は、どんなに皮脂が出ても毛穴の外へ上手く排出されるため、毛穴が詰まりません。ドロドロタイプの皮脂ですと、毛穴内部で固まって角栓(塊)になる可能性があります。
皮脂腺破壊治療は皮脂の出る速度が以前に比べてゆっくりになる治療です。完全に皮脂が出なくなるのではありません。
そのため、ドロドロタイプの方ですと、皮脂の出る速度に関係なくドロドロなので、結局は毛穴に詰まりやすいのです。
ニキビや毛穴の開きって、皮脂が毛穴に詰まることで発生するので、ドロドロタイプの人は皮脂腺破壊でも効果に期待できないかと思います。
皮脂腺破壊のデメリット5つ【かなり危険です】
基本的には次に示す5つだと思ってます。
- 皮脂が不足して肌がカサカサになる可能性がある
- 鼻の毛穴が目立つ可能性がある
- 毛穴が陥没する可能性がある
- 皮脂、ニキビが重症な場合は複数回の治療が必要
- 保険がきかず、治療費が高額になる
一つずつ、深掘りして説明していきます。
皮脂腺破壊のデメリット① 皮脂が不足して肌がカサカサになる可能性がある
皮脂腺破壊の効果が出て、皮脂の分泌が少なくなったとします。ですが、人は30代~40代と年を重ねていくと、次第に皮脂の分泌が減っていきます。
そのため、皮脂腺破壊を若い頃にやっていると、逆に皮脂が不足してしまい、肌がカサカサになってしまう危険があります。こうなると、シワが増えたりと老化の原因となってしまいます。
とはいえ、治療で効果が出た場合の話ですが。
皮脂腺破壊のデメリット② 鼻の毛穴が目立つ可能性がある
皮脂の分泌が抑えられ、それまで毛穴に詰まっていた角栓が消えることで、その分毛穴がぽっかり空いてしまいます。つまり、毛穴の開きが若干目立つようになります。
先生いわく、頬などは毛穴が閉じるが、鼻のような部位は、毛穴が閉じにくいみたいです。
そもそも僕は効果を感じていませんが。先生からはそう説明されました。
皮脂腺破壊のデメリット③ 毛穴が陥没する可能性がある
皮脂腺破壊は毛穴に針を挿入して、通電することで行います。このとき、電気の強さが強すぎたりすると、毛穴にくぼみが残ってしまう場合があるようです。
中には、治療の効果を高めようと、電気レベルを上げてほしいと催促する患者がいるようで、こういう危険があることを知っておきましょう。
実際、僕の毛穴も陥没している箇所があります。本当にやらなければ良かった…
皮脂腺破壊のデメリット④ 皮脂、ニキビが重症な場合は複数回の治療が必要
ニキビや皮脂が酷い場合は、1回だけの治療では良くなることが難しく、3回、4回と回数が必要となる場合があります。僕はかなりひどいタイプなので、3回ずつ行いました。
皮脂腺破壊のデメリット⑤ 保険がきかず、治療費が高額になる
皮脂腺破壊治療は保険対象外です。1つの部位(鼻だけとか)だけでも、かなりの金額になります(料金は後ほど説明)。
以上、皮脂腺破壊治療におけるデメリットでした。
皮脂腺破壊治療の料金(費用)
皮脂腺破壊治療の料金って、クリニックによって様々なんですよ。
インターネットで検索してみると、病院によって全然違います。このせいで、本当に大丈夫なのかなぁ?ぼったくりなのでは?なんて余計な心配をしてしまいます。
おおまかなところ、料金の設定方法は以下の2つに分かれます。
- 部位(鼻、ほほなど)によって1回いくら
- 施術時間、または治療するニキビの数でいくら
1つ目は、鼻やほほ、額などの部位によって1回~円といった料金設定があります。僕が体験したのも、こちらのタイプでした。
2つ目は、その日1回の施術時間や、治療を施した毛穴やニキビの数によって~円といったタイプです。テカリの範囲や、ニキビが少ない方は、こちらの方がかえって安上がりかもしれませんね。
僕がかかった東京の某クリニックでの料金はだいたい以下のとおりでした。
- 鼻:1回3万円
- 両ほほ:1回4万円
上記の金額はあくまで目安です。治療範囲に応じて、交渉も可能でした。
あと、上記金額はあくまで治療そのものの金額であり、他にも針代や麻酔代、薬代などの費用がかかります。なので、加えて数千円の出費となると思います。
僕の治療に要した総額⇒交通費入れて30万円超え
僕は鼻と両ほほの施術をそれぞれ3回ずつ行いました。ということで、治療料金だけで、以下のとおりです。
3万円(鼻)×3回 + 4万円(両頬)×3回=21万円 |
ただ、これに加えて交通費もかなりかかりました。
で、総額30万円超えとなったわけです(泣)
皮脂腺破壊治療の流れ
疑問の方も多いと思うので、皮脂腺破壊治療がどのような流れで進んでいくのか、体験談からお話しします。
あくまで僕の場合なので、クリニックや人、症状によっては異なる場合があります。
① 初回はカウンセラー
初回はカウンセラーを行いました。具体的には、どのようなお悩みを抱え、どんな効果を期待しているのか、などなどです。
ここで、自分の皮膚の症状をもとにして、適切な治療方針や料金などの説明を受けます。説明のあと、治療方針に同意した場合には、実際に施術を行うこととなります。
それと、カウンセラーのあとに血液検査で採血をしました。麻酔や治療が問題なく行えるかどうかを調べるようでした。僕の場合はとくに問題なかったのか、そのまま施術を行いました。
② 各部位の施術時間は1~2時間くらい
各部位(鼻や頬)の施術時間はだいたい1~2時間程度でした。
脱毛治療と同じように、針を毛穴1つ1つに挿入していき、そこで通電させます。これを毛穴の数だけ何回も繰り返します。
やっている方も大変だと思いますが、ずっと寝たまま体を動かすことなく、ひたすらじっとしている僕もなかなか大変でした。
③ 施術では麻酔テープなどを用いる
脱毛経験者ならわかると思いますが、はっきり言います。
めちゃくちゃ痛いです。
毛穴1つ1つに「ピッ!ピッ!」と通電させながら針を入れていきます。
施術前には麻酔テープ?みたいなのを貼り付け、しばらく放置するので、ある程度の痛みは緩和されているのだと思います。
ただ、通電する=焼いているわけです。つまり毛穴内部の皮脂腺を焼いて破壊しているのです。この時の痛みがハンパないです。
部位や場所によって痛みの感じ方が違います。両ほほ(耳寄り)は顔の中心から遠いためか、そこまで痛みはありません。ただ、口の周りは結構いたいです。鼻も鼻孔付近がかなり痛かったです。
④ 術後しばらくは腫れ、赤みが残る。感覚が鈍くなる
術後ですが、当日は施術した範囲がかなり腫れます。真っ赤になっています。腫れているので、当然顔が大きくなります。
腫れや赤みなどは2~3日である程度マシにはなりますが、人によっては若干の痒みや感覚が鈍った症状が出ます。
僕の場合ですが、感覚の鈍った感じ(触ったりつねっても痛くない)が1ヶ月くらい続きました。
施術後は、化膿止めの薬などを処方してくれると思います。
あとは、冷やすことが大事なので、冷たいシャワーなどで定期的に冷やすと良いでしょう。逆に、施術後数日は、熱いシャワーなどは当てないようにしましょう。
⑤ 同じ部位の施術間隔は2~3ヶ月程度
僕は鼻と両ほほをそれぞれ3回ずつ治療しました。
ここで、同じ部位の施術間隔は、だいたい2~3ヶ月程度と説明されました。その理由は、施術して2~3ヶ月経つと、治療による腫れや赤み、乾燥、痒みなどの症状が一通り消えており、一番効果がわかりやすい状態になっているためです。
続けてすぐに施術したくなる気持ちはありますが、同じ部位の治療は2~3ヶ月は間隔をあけましょう。または、他の部位を施術しても良いですね。
1回施術してから2か月くらい経つと、皮脂腺破壊による効果のほどが実感できます。このタイミングで、治療が効いているのか、いないのかが大体判断できるというわけです。
まとめ
皮脂腺破壊治療を鼻、両ほほと計6回おこなった僕が、皮脂腺破壊治療の経過、効果をご報告させていただきました。全部で30万円くらいかかっています(交通費いれて)。ぶっちゃけます。皮脂腺破壊治療はまったくお勧めできません。